ブラックで急病で入院するとお金借りれないから大変
これは十年ほど前、私がアルバイトで生計を立てていた頃の話です。
当時は就職氷河期と言われ、新卒採用も限界まで絞られるなど、就職活動をする者にとってはまさに地獄のような時代でした。
私もそんな時代に就職活動をしていたのですが、いつまで経っても内定は決まらず、アルバイトでもいいから働かなければ履歴書が真っ白になってしまうという焦りに日々襲われていました。
不本意ながらアルバイトをしながら企業の面接を受けていたのですが、そんな日が続くうちに体を壊し、ついには入院することになりました。
アルバイトの身ですから社会保障などは正社員とは比べ物になりません。当然保険は国保です。
およそ三週間の入院で、掛かった費用はおよそ20万円です。
これは高額医療費の負担限度額上限を超えていたので、減額申請をしたのですが、申請が通るまでは時間がかかるため、一時的にではあるものの負担金額を全額支払う必要がありました。
バイトの身である私にはそんな貯金などなく、泣く泣く親に支援を頼むことになりました。
病気という事情はあっても、親からお金を借りることには心苦しさが残りました。
それでも親は嫌な顔をせずに貸してくれました。この時は本当に親が神様のように見えました。
体調が戻り、またバイトに戻りましたが、給料で両親にお金をしっかり返しました。
減額認定が下りて私の財布にもお金が戻りましたが、あの時の親のお金は本当に私の命を繋いでくれたのだと今でも思っています。